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統合失調症の回復を早める7つのルール


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統合失調症は脳の病気であり、適切な対応をすれば回復も早くなり、生活も楽になります。
今日は、統合失調症の回復を早める7つのルールをまとめました。

参考になれば幸いです。




その1:処方された薬は症状が収まっても勝手にやめない


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処方された薬は、医師の診断が変わらない限り、症状が収まっても飲み続けましょう。
統合失調症の治療では、体内の薬の血中濃度を一定に保つことが重要です。
急に薬を止めたり、大量に薬を摂取したりし続けると、体内の薬の血中濃度はバランスを崩し、症状が悪化してしまいます。
症状の再発や悪化を繰り返すことで、普段使用している薬の効果が薄れ、結果的に処方される薬が増える可能性もあります。
薬は用法、用量を守って正しく使用しましょう。


薬の副作用、服用の煩わしさ、効果を実感できないなどにより、どうしても薬を飲みたくない時は、まず医師に相談しましょう。
医師に相談することで、薬の種類や用量を変更し、適切な対応ができる場合があります。


その2:悩みは早めに医師に打ち明ける


悩みを溜め込むと、それが原因でストレスになり症状が再発、悪化する可能性があります。
再発を予防するには悩みを溜め込まず、可能な限り医師に相談することが重要です。

医師に相談したところで、問題の根本的な解決には至らない。だから相談しても意味がないと思われがちです。
しかし今後万が一症状が再発、悪化した際に、医師がその原因を推測できないと治療が進まない場合があります。
将来予測される再発を見越し、今のうちに話せることを話しておくことで、早期回復に非常に役に立ちます。


統合失調症の診察は患者のストレスに対処するために、症状だけを診るのではなく、患者の全体を診る必要があるのです。
よって、自身の悩みを医師に打ち明けることは回復を早める上で重要なことなのです。

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その3:自宅でリハビリテーションを行う


統合失調症の症状により、生活能力や社会適応能力などが低下し、人との会話や人混みなどが苦手になったりします。
その生活上の障害が原因でストレスが増え、結果的に症状が回復に向かわないこともあります。

生活上の障害を改善するには、家の掃除をする、運動をする、料理をする、近くまで買い物に行くなどの日常の基本的な行動を確実にこなすことから始めましょう。
この日常の基本的な行動は脳のリハビリにもなります。

生活上の障害を抱えたまま、いきなり学校に行ったり、仕事を始めたりすると再発するおそれがあります。
社会復帰を焦る気持ちはわかりますが、確実にレベルアップしていく自分を認めましょう。


その4:心の支えになる人やものをつくる


統合失調症では、ストレスを上手く処理することが重要です。
ストレスを低減させる心の支えになる人やものを作ることで症状は軽くなります。

家族や医師、友達など一緒にいて落ち着く、安心する人を普段から大事にしましょう。
症状が軽くなり、自分が納得すれば、趣味やスポーツなどを通していろんな人と触れ合っていくのも良いでしょう。
そこから、何かいい出会いがあるかもしれません。


その5:自分に出来ることと出来ないことを知る



その3で説明したとおり、症状の影響で昔は難なく出来たことが、出来なくなることもよくあります。
しかし、出来なくても自分を責める必要は全くありません。
「それしか出来ない」と考えるのではなく、「それも出来る」と考えるようにしましょう。

そして、自分に出来ることを伸ばしましょう。
出来ることを続けることで自分に自信がつきます。自信はストレスに対抗できる強力な味方です。
自信をつけ、ストレスを低減することで症状は軽くなっていくでしょう。


その6:病気を正しく理解し配慮する


古人曰く、敵を知り己を知れば百戦危うからず。
症状の回復を早めるなら統合失調症について深く知り、症状に配慮することが重要です。

この病気は、「焦りすぎないこと」「頑張りすぎないこと」「無理をしないこと」この3つが肝心です。
日頃から、何かを焦ったり急いだりしない。
勉強や仕事で根を詰めて、頑張りすぎない。
できそうにないと思ったら、無理してやろうとしない。
これらを意識して症状に配慮するだけで、生活は劇的に楽になります。

何か行動を起こす際も、今すぐやるばかりではなく、時には立ち止まってゆっくり考えることも重要だと思います。
時間はたっぷりあるのですから、落ち着いてこなしていけば良いのです。

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その7:家族は感情的な発言には気をつける


患者は症状により精神が過敏になっており、何かしら自分について批判されたり、心配されすぎると回復が遅れたり、症状が悪化したりする場合があります。
例えば、「症状が落ち着いてきたんだから早く定職につけ」とか「毎日寝てばかりいてだらしがない」などと言った感情的な発言や批判は厳禁です。

逆に、患者に対して褒めたり、認めたりすることで症状は安定します。
幻聴などの症状を訴えたら、頭ごなしに否定したり症状を悲観するのではなく、冷静に話を受け入れて対応しましょう。


よって症状を悪化させないためにも、患者に対しての感情的な発言は慎むべきです。
普段から感情的になったり、一喜一憂したりしないようにするために、毎日数分だけでも座禅を組み、日常生活に「静」を取り入れるのも良いでしょう。

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まとめと参考文献


統合失調症の回復を早めるためにすることをまとめます。

  • 薬は医師の診断のもと服用し、勝手にやめない
  • もしものときに備えて、些細な悩みでも医師に打ち明ける
  • 日常の基本的な行動を確実にこなすことから始める
  • 心の支えになる人やものをつくり、ストレスを低減させる
  • 自分に出来ることを伸ばし、自信を付けてストレスに対抗する
  • 「焦りすぎないこと」「頑張りすぎないこと」「無理をしないこと」を意識して行動する
  • 家族は患者の発言を冷静に受け入れて対応する

またこの記事を書く際に参考にした文献は以下のとおりです。



この本の内容のほとんどが漫画で書かれており、ある程度回復してきた統合失調症の患者の方でも比較的読みやすいのではないかと思います。しかし、この本にかかれている内容(統合失調症の症状の描写など)はかなりリアリティで、読むと多少の精神的なダメージを負う可能性もあります。
あまり無理はせず、じっくり時間をかけて読むことをおすすめします。



この本は先に紹介した本より挿絵が少ないかわりに、症状の露骨な描写はあまり無く、淡々としています。
症状の段階、治療法、再発防止する方法、家族の対応、統合失調症に関する知識、差別や偏見への対応など情報が豊富です。
どちらかと言えば、統合失調症の患者よりも、その家族に向いている本です。


統合失調症に関して、より簡素にまとめた記事はこちら

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